子供の頃、
父親と一緒に、よくテレビ番組を見ていた。
テレビの前に釘付けになって、
その内容に夢中になって、はしゃいでいる僕に対し、
父親は決まって、
「あれには台本があるんだ」
「これは現実っぽくしてあるが、そうではない」
「やらせだ」
などといった、制作現場の裏事情を
憶測で語って、僕を幻滅させようと必死だった。
今思えば、父親が単に、
天の邪鬼な性格だっただけなのかも知れないが、
当時の僕は、
「なんでお父さんは、テレビを純粋に楽しめないんだろう…?」
と、不思議に感じてしょうがなかった。
大人になり、当時父親が主張していた、
テレビ制作の裏側のことを、なんとなくではあるが理解し、
そして、
素人ではあるが、仮にも「番組」といったものを
サイバースペース上で配信するようになった。
メディアと呼ばれるものには、必ず嘘がつきまとう。
でもそれは多くの場合、
「便宜上」仕方のないことだ。
受信者の方々を楽しませることができれば、それだけでいい。
その目的のためには、公序良俗に反しない程度で、
あらゆる手段を使ってもいいと思う。
配信されているモノが嘘であるか真実であるか、そんなことは関係ない。
受信している方々が楽しければ、それでいい。
なぜなら、当時の僕の父親だって、
文句を言いながらでも、
テレビ番組を受信しつづけていたのだから。
くだらない現実よりも、
楽しい虚構を提供すべきだ。
