2007年01月17日

楽しい虚構

子供の頃、
父親と一緒に、よくテレビ番組を見ていた。

テレビの前に釘付けになって、
その内容に夢中になって、はしゃいでいる僕に対し、
父親は決まって、

「あれには台本があるんだ」
「これは現実っぽくしてあるが、そうではない」
「やらせだ」

などといった、制作現場の裏事情を
憶測で語って、僕を幻滅させようと必死だった。

今思えば、父親が単に、
天の邪鬼な性格だっただけなのかも知れないが、
当時の僕は、

「なんでお父さんは、テレビを純粋に楽しめないんだろう…?」

と、不思議に感じてしょうがなかった。

大人になり、当時父親が主張していた、
テレビ制作の裏側のことを、なんとなくではあるが理解し、
そして、
素人ではあるが、仮にも「番組」といったものを
サイバースペース上で配信するようになった。

メディアと呼ばれるものには、必ず嘘がつきまとう。

でもそれは多くの場合、
「便宜上」仕方のないことだ。

受信者の方々を楽しませることができれば、それだけでいい。
その目的のためには、公序良俗に反しない程度で、
あらゆる手段を使ってもいいと思う。

配信されているモノが嘘であるか真実であるか、そんなことは関係ない。
受信している方々が楽しければ、それでいい。

なぜなら、当時の僕の父親だって、
文句を言いながらでも、
テレビ番組を受信しつづけていたのだから。

くだらない現実よりも、
楽しい虚構を提供すべきだ。
posted by 南部イチヒコ at 14:25 | Comment(2) | TrackBack(0) | 日記