2007年09月14日

それでもpodcastを始めようとするあなたへ

あなたは、
見ず知らずの大勢の人から「頑張ってください」という励ましのメールを受け取ったことがあるだろうか?

あなたは、
海外に住む全く知らない人間から自分の声を褒められたことがあるだろうか?

あなたは、
自分の喋った内容がきっかけで、日本中に散らばる様々な人間に影響を与えたことがあるだろうか?

あなたは、
普段購読している雑誌に、突然、自分の名前と自分の制作物を「番組」として紹介されたことがあるだろうか?

あなたは、
自分が全く知らない相手から、突然名指しで呼ばれ、嬉々として話しかけられ、震える手を差し伸べられ「握手してください」と言われたことがあるだろうか?

あなたは、
100人以上の全く知らない人間の前でステージに立ち、ただ喋っただけで、拍手を浴びたことがあるだろうか?

あなたは、
「ランキング」と呼ばれるものの中で「1位」という数字をとったことがあるだろうか?

あなたは、
全国に散らばる、顔も名前も知らない不特定多数の異性から「好き」といわれたことがあるだろうか?

あなたは、
自分の言動を、数万人単位の人たちから「期待」されたことがあるだろうか?


もし、そんな経験がなく、
これからそんな経験をしてみたいと思っているのなら。

そして、
おそらくあてもなく買ったであろう、
ジャンク品同等の安い音声チャット用のマイクが、
部屋に転がっているのなら。

そのマイクにこびり付いた埃を取り払い、
パソコンのマイク端子につなげて、
声をふきこんでファイルにして、アップロードするだけでいい。

ポッドキャストを、始めるだけでいい。

もちろん、うまくやろうとすれば、
ちょっとしたコツが必要になるけれど、
その辺りは心配ない。

僕が教えた通りにやれば、簡単だ。

あなたは、最初の一歩を、踏み出すだけでいい。

僕たちはいつでも、
「こちら側」から待っている。
posted by 南部イチヒコ at 07:30 | Comment(10) | TrackBack(0) | 日記

2007年09月11日

ポッドキャスト=優等生

自分の番組をたまにブログから直接聞いていて、ふと思うことがある。

それは、自分の番組を超客観的に、
「インターネット上の音声ファイル」として聞いたときに、
その内容が、きわめて個人的で、恥ずかしく、
内輪的な内容であるということだ。

インターネット上に散在する面白いメディアと比べて、
ポッドキャスト番組は、あまりにクオリティが貧相すぎる。

サイバースペース上で「面白い」「鑑賞に堪えうる」とされる
音声ファイルは、とにかく面白ければ何でもありの世界だ。

アダルト・ビデオからキャプチャした女性の喘ぎ声。
既存メディアのニュース番組を切り取りコラージュしたMAD作品。
著作権を一切考慮せずに作られた替え歌。

これらのジャンク的音声ファイルに慣れてしまっている
サイバースペースの住人達からすれば、
ポッドキャスト番組のアプローチ方法は、あまりにインパクトが無さ過ぎる。

丁寧で、パーソナリティ然としたMC。
著作権を強く意識した番組音楽。
受信者や仲間内に対する、優しい語りかけのようなメッセージ。

面白いジャンク的音声ファイルで溢れかえったサイバースペース上を
「無法地帯」と例えるならば、
ポッドキャスト番組は、その中でぽつんと取り残されている「優等生」のようだ。

面白ければなんでもいい、
面白くなければ完膚なきまでに叩きのめされる、
そんなシビアな世界で、「優等生」が生き残れるはずがない。

いや、むしろ、存在すら認められないだろう。

現在のポッドキャスト界には、
そんな「優等生」番組ばかりが多く存在していると思う。

では、この広いサイバースペース上で、
ポッドキャストを認知させる…つまり、
この「優等生」スタイルから脱却するには、どうすればよいだろうか。

最初に思いつくのは、最も簡単な方法で、
「優等生をやめる」ということだ。
自分が面白いと思ったことを、内容の不備如何にかかわらず、
時には手を汚してでも製作する。

だがこれでは、
「ポッドキャスト」としての前提が崩れてしまう恐れがある。

例えば、
時に著作権を無視することもあるリアルタイム音声放送というものがあるが、
これはリアルタイム・ネットラジオという、
サイバースペース上に昔から存在する文化の一つであり、
手法的にも内容的にも、もはや「ポッドキャスト」とはいえないだろう。

また、他にも、完全に別のジャンク的要素をもった音声ファイル
(例えばMADニュースや既製品の改造音声)を作りあげたとしても、
それらはそれぞれのジャンルに属する作品となってしまい、
「ポッドキャスト」としての意義を大きく外れることになってしまうだろう。

そこで、次に考えられるのが、
完全な「優等生」番組ではない、
ジャンク的要素を一部取り入れた番組を制作するというアプローチだ。

本当は「優等生」なのだがそれを表に出すことなく、
うまくサイバースペース上に潜り込むスタイルであると言い換えてもいいだろう。

合成音声が淡々とシュールなネタを語る番組である
役に立たない英会話などは、まさにその代表格といえるだろう。

サイバースペース上に散らばるジャンク的音声にありがちな猥雑な要素と、
ポッドキャスト(=優等生)のもつ特色をうまく融合させるのに成功している。

また、もう一つの有効なアプローチとして、
番組としての質を向上させ、その音声ファイルが、
「まるでプロの制作した既存メディアであるかのようにみせる」という手法がある。
これは、僕が普段より常に意識していることでもある。

無法地帯と化しているサイバースペース上の住人であっても、
その音声ファイルがプロの制作した作品となれば、
その評価も変わってくるように思う。

素人の制作した音声には厳しいが、
プロの制作した音声に対しては、
とりあえず一目置く、という習性があるように思うのだ。

この習性をうまく利用することによって、
つまり、「プロが制作した番組」の風味を少しでも醸し出すことによって、
サイバースペース上に少しでも認知してもらう、というアプローチだ。

これは例えるならば、優等生は優等生でも、タダの優等生ではない、
「ハクがついた優等生」を演じる、ということになるだろう。

最後に考えられるのが、
動画、つまりビデオポッドキャストとしてのアプローチだ。

動画は、その情報量が多いせいか、
視聴者に、そのファイルが「優等生」であるか否か、または
プロであるか素人であるかの識別をさせにくいと感じる。
現在のところ、むしろ、その垣根が存在しないといってもいいだろう。

全く知らないタレントばかりが出演しているTV番組を、
よく分からないが、なんとなく、とりあえず鑑賞してしまった…
そういう経験はないだろうか。

評価を下す前に、なんとなく視聴してしまう。
これはまさに、映像の力によるものだと思われる。

もちろん、そこからさらにクオリティの高いものを製作すれば、
より視聴者の評価を得ることができると思う。

先日紹介したビデオポッドキャストのふりふり組織基地局は、
それがビデオブログやビデオポッドキャストであるということを意識しなくても、
つまり、サイバースペース上に散らばる
無数のコンテンツの中から偶然見つけたとしても、
十分鑑賞でき、楽しめる動画コンテンツだ。

音声の世界と違って、動画では、
素人が製作したものでも、プロが製作したものでも、
比較的、どちらも違和感なく視聴者に受け入れられる可能性が残っていると感じる。

以上のようなアプローチを試みた番組が、
今後、数多く存在するようになれば、
ポッドキャスト界全体の底上げにつながると思う。

つまり、小さな世界でくすぶって、
サイバースペース上から一向に認められない「優等生」達にも、
日の目がくるようになるということだ。
posted by 南部イチヒコ at 03:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2007年09月02日

お人好しは大成しない

マイクを用意し、番組構成を考え、
あとは録音を開始して配信をスタートするだけ…の状態の貴方。

そんな貴方に、曲がりなりにも、
先に配信を始めている僕からのアドバイスがある。

貴方がもし、『お人好し』と呼ばれる性格なら、
配信はやめておいたほうがいい。

強かに他人の番組をこき下ろし、たたき落とせる力。
面白くない仲間MCをクビにできる残酷さ。
同じ配信者仲間に、ツバを吐く強靭さ。
良いと思ったことを、所かまわずサンプリングする意地汚さ。
力を貸してくれた人に対し、手のひらを返すことのできる冷酷さ。

それらが備わっていないのなら、
おそらく貴方のポッドキャスト配信ライフは、
辛く険しく、悲しく無惨な結果に終わるだろう。

素人によるポッドキャスト配信は、
義務でも仕事でもない。
単なる、個人の趣味の範囲内にあるものだ。

最終目標が定められていないが故に、
この趣味に足を踏み入れるには、
かなりの覚悟が必要だと思う。
posted by 南部イチヒコ at 14:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記