番組を長く続けていると、様々な現象を体感し、経験する。
それは、番組製作における障壁であったり悩みといった、そんなマイナス方面での経験から、アクセス数やダウンロード数、「登録者数」の増加、そして、同じ嗜好をもつ配信者との出会いといったプラス方面での経験まで、多様だ。
とかく未成熟で閉塞感の漂うこのポッドキャストの世界では、「大物」「有名」「カリスマ」などの言葉が濫用される傾向にある。
どの配信者がそれらに属し、どの配信者がそれらに属さないのか、その明確な線引きがなされないまま、あるいは、見る人によっては簡単に逆転が可能な観点を残したまま、漠然とした上下関係が築かれているように感じる。
配信者達にとって、その基準の一つの目安となるのが、冒頭に述べた「経験」の数値、つまり「経験値」だ。
番組を長く続けている。
番組を数多く製作している。
ある程度の、アクセス・カウンター等の「数値」を所有している。
多くの配信者仲間達に恵まれている。
半ば自動的に、そして加速度的に増え続けるこれらの経験値は、挫折することさえなければ、大小の差はあれど、どんな配信者にも必ず与えられるものだ。
この「経験値」だけを妄信して自身のプライドを満たしたり自分の位置を見定めることは、極めて危険だと僕は思う。
なぜなら、
受信者の方々には、配信者達の勝手な設定値である「経験値」など、一切通用しないからだ。
現在の僕にも少しばかり、その「経験値」が与えられ、そして、その経験値に基づいた位置が与えられているように感じるが、今、例えこの「経験値」がゼロに戻ったとしても、僕の自負心は保たれたままだろう。
それは、僕にとって最も重要なことが、「常に受信者の方々の立場に立って、受信者の方々に楽しんでいただけるような番組づくりをする」という心構えであり、その心構えは、「経験値」とは何ら関係のないことだからだ。
さて、あなたはどうだろうか。
Reset your counter.
配信者としての経験値、つまり心のアクセス・カウンターをもう一度ゼロに戻し、ゆっくりと、自分の番組、そして自分の位置について考えてみるのも、一興ではないだろうか。
あなたが躍起になって振りかざしているその経験値や自負心は、実は、iPodのヘッドホンのその向こうでは、単なる嘲笑の的にしかなっていないのかも知れないのだから。
2007年11月26日
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いわば、「初心に帰れ。」あるいは「初心を忘すすべからず。」という事ですね。
その心構え…1リスナーとして嬉しいことですし、大好きな配信者には常に持ってもらいたいなぁ…と願ってしまうことです。
過去に、ウダウダになりつつも「1度は惚れた番組なんだから…」と、iTunesに自動DLされたモノをnanoに落とし、無理して聴き続けた番組もたくさんありました…
(どの番組?とは言いませんけど…)汗
番組に惚れる…というより、南部さんとうぢ坊さんのお二人に惚れたからこそ、お二人がまたしようとしてる新しい試みにもまた引き込まれてしまったり。(ビデオブログとか)
と、何となく思った事をダラダラっと書いてみました。(汗
ではでは。
参考になるご意見、誠に感謝です。
クロネコ様に対してヘンな英語表記を使ってしまってやや恥ずかしい気持ちですが、イメージが伝わったようで光栄です。
「初心」、文中では使いませんでしたが、おっしゃる通りです。
このエントリで表現させていただいた「経験値」とは、言い換えると、芸人の芸歴とも似ているものがあります。
ただ芸歴を重ねているだけで「ベテラン」などと呼ばれ大物扱いされたりしますが、それと、その芸人の面白さには何の関係もありません。
こういう例えを出すと、いわゆる「お笑い」方面に限った見解だと誤解されがちですが、僕は全ての配信者に当てはまるものだと考えています。
クロネコ様の行為はごくごく自然なことであり、また、多くの受信者の方が経験したことのある現象だと思われます。
ですが、そういった多くの方にとっての自然な感覚が、なぜか配信者達には一切届いておらず、一切理解されていないといった現実があると思います。
その理由の一つとして、「経験値」に頼りがち・甘えがちな配信者の傾向があると思うのです。
「自分の番組を聞いてくれているだろう」
「自分の番組は、成長している」
努力もせず淡々と同じ行為を繰り返しているだけなのに、そういった間違ったプライドをもってしまう。
僕はただ、そういった悪循環に陥ることを避け、1ファイル1ファイル、進化を念頭においたうえで、常に初心の気持ちでアップロードしていきたいと、強く思います。